統合失調症と僕

病気と僕のゆるい日常や考え

最初の入院生活

2010年秋に統合失調症を発症した僕は病院に運ばれて、

すぐに入院になりました。

 

最初の診察を終えるとそのまま保護室に入りました。

保護室とは他の患者から隔離して治療するための部屋です。

陽性症状が強く出ていたためでしょう。

 

保護室は狭いフローリングの部屋でトイレしかありません。

内側から扉は開かず、密閉された状態です。

窓もありません。

 

あまりいい思い出ではないです。

 

治療が始まって薬を飲むと少しずつ落ち着いてきました。

3~4日程経つと保護室を出ることを許可されました。

 

まずはお風呂に入れてもらいました。

病院では風呂の時間が決まっていて。週に2回でした。

大きい浴槽に浸かって喜びを感じたことを今でも覚えています。

 

保護室からは出たものの病院自体は閉鎖病棟で外には出れません。

携帯電話やパソコンは持ち込み禁止。

手紙と公衆電話の使用はOKでした。

 

日中は作業療法やストレッチの時間があり、他の患者さんと話すこともありました。

朝7時起床~夜21時就寝でした。

夜になると薬の副作用からか体が痺れてあまり眠れませんでした。

 

唯一の楽しみは家族からの差し入れのマンガ本やフルーツでした。

定期的にお見舞いにきてくれた家族には感謝の気持ちでいっぱいです。

 

共用スペースにはテレビが一台置いてあってそこで夕方のニュースを見ていました。

 

毎晩ニュースや天気予報を見ながら。

「なんでこんなことになってしまったのか・・・。」

と途方に暮れていました。

 

結局3週間ほどで退院することができました。

 

そして、病気は休息期に入っていきます。

急性期に突入

前兆期を経て、ある日突然急性期の陽性症状がはじまりました。

急性期の症状は以下の3つ

  • 妄想
  • 幻覚
  • 考えがまとまらない

妄想は誇大妄想や「誰かが自分を迎えに来る」といったものでした。

幻覚はテレビに自分しか見えない映像が流れていました。

 

一番大変だったのが3つ目の考えがまとまらないことでした。

支離滅裂な言動をして周りの人を驚かせました。

 

当時実家から離れた地方で一人暮らしをしていました。

職場の上司が車で自宅まで送ってくれました。

 

自宅に到着したのは夜中でした。

陽性症状状態の僕を何時間もかけて運んでくれた上司には

感謝の気持ちでいっぱいです。

 

到着後、家族が近くの病院を調べてくれて数日後に小さなクリニックに行きました。

 

小さなクリニックではとても対応できず入院施設のある大きい病院に運ばれました。

 

クリニックの先生が「とてもじゃないが仕事はできないね・・・。」

と言ったのをうっすらと覚えています。

 

そしてそのまま入院生活が始まりました。

物欲がなくなった

統合失調症になる前は買い物が大好きでした。

 

学生時代のアルバイト代は洋服などの買い物に消えていました。

社会人になってからも休みの日にはショッピングをしていました。

 

鞄、靴、洋服、雑貨・・・。買い物がストレスの発散になっていたようです。

 

最近は不思議なことに買いたいものや欲しいものがないです。

ウィンドーショッピングは好きですが出かけても何も買いません。

 

2年前に病気が再発してから少しずつ物欲がなくなっていきました。

考え方も変わっていきました。

 

「少欲知足」という言葉に出会いました。

多くを求めない。足るを知る。ミニマムな生活にも興味が出てきました。

 

すでに自分は「満たされている」と考えるとこれ以上必要なものはないと感じます。